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耳は鍛えられる!?

3月3日は「耳の日」で、耳の健康について考える日だそうです。

耳も身体のほかの部位と同じように年齢とともに機能は低下します。

そして身体を鍛えるのと同じように耳も鍛えることができるそうです。

まずは耳の状態をチェックしてみましょう。

以下の項目にあてはまるものはありますか。

・1日に1時間以上はヘッドホンやイヤホンを使っている

・会話を聞き返すことが多い

・人から「声が大きい」と言われる

・人から「会話の反応が鈍い(会話に間があいている)」と言われる

・病院などで名前を呼ばれても気づかないことがある

あてはまる方は耳が少し弱っているかもしれません。

ご紹介する耳のトレーニングを試していただくと耳が元気になり、いろいろと良い変化があるかもしれませんよ。

 

〇耳と脳の関係

音が聞こえる仕組みをおさえておきます。

音の振動は鼓膜で空気振動が骨伝導に変換され、さらに内耳と呼ばれる部分で神経細胞の刺激に置きかわります。その信号が側頭葉の聴覚野に達すると「音」として認識されます。

側頭葉は認知症の代表的疾患であるアルツハイマー病において病変が進行しやすい部位ですが、音を聞き分けるトレーニングをすると脳の可塑性が高まり認知機能を向上させることができます。

まとめると・・・

鼓膜と耳小骨:音を圧縮し大きくして内耳に伝える

内耳(蝸牛):振動を神経の信号に変える

音の大きさ→神経信号の大きさ

音の高さ→神経信号の種類

聴覚野:音色の知覚・音の方向感覚・意味の理解などを行う

ここで、内耳の電気信号変換の役目を担っているのが「有毛細胞」という感覚器細胞で、片耳で数万個の有毛細胞が横一列に並んで音の高低を分別して脳に伝えます。

 

〇耳を鍛えると期待できる7つのいいこと

老化防止

人は年をとるにつれて高音域の音が聞き取りづらくなり、これを耳の老化といいます。騒音などに長時間さらされることが最大の原因で、耳は目のように閉じられず、前述の有毛細胞が疲労してしまうためです。

聞きたくない音を無意識にシャットアウトして耳をあまり使わない場合も耳の老化を加速させます。音の一部しか知覚されないのでバランスが崩れ「耳のゆがみ」が生まれ、これは身体全体の老化にもつながります。

この「耳のゆがみ」に対しては、リラックスして心地良い音、好きな音楽を聞くことが効果的です。耳やまわりの筋肉がほどよくほぐれて、適度な聴覚刺激が脳に伝わります。

脳が活性化

聴覚刺激は、脳の聴皮質といった局在的な箇所だけでなく、網の目のように脳全体へ送られるので脳を活性化するのに有効です。集中力が高まり、記憶力が伸び、判断力が冴えます。

耳が遠くなると脳へ送られる聴覚刺激の量が減り、脳の動きも停滞し、認知症につながる可能性もあります。

これに対して、音を「積極的に聞く」ことが必要です。音の微妙な変化に耳をそばだてると積極的に音を脳に取り込むことになります。

身体が活性化

心身がいきいきと活動し、今持っている力が十分に発揮される状態になるには、「高音域の音を心地よく聞く力」と「音から視覚的なイメージを変換する力」が有効です。

高音域の音(とくに自然音)は、脳の奥の部位に働きかけ強く作用するため、脳全体が活性化し身体も運動しはじめます。

また聴覚刺激は五感全体に作用し、たとえば昔聞いた懐かしい音を聞けば、そのときに見た風景や匂い、ときには味覚までもが思い出されます。

よって、高音域が多く含まれる音源や視覚風景をイメージさせる環境音を聞くと脳が活性化し、身体全体の活力が高まります。

コミュニケーション力向上

コミュニケーション力には「情報伝達するための会話力」と「しゃべることそのものが楽しくなるような会話力」の2つがあります。

前者は会議や伝言など、意味を正確に伝える能力で、後者は井戸端会議や茶飲み話など、正確な意味伝達よりも話すこと自体に価値がある語らいです。

どちらも互いの会話の響きや、周辺にある音をすばやく察知すれば、会話のキャッチボールがさらに円滑になります。

そうした音に敏感になる耳をつくりあげることがコミュニケーション力を向上させることにつながります。

危険回避/安全確保

野生動物にとって、耳は目よりも早く敵の気配を感じ、距離や方角まで瞬時に判断できる器官です。耳を鍛えるとこの「音の方向感覚」がよくなり、事故が起こる前に迫る危険情報を耳で逃さずキャッチすることができます。

 

音楽鑑賞力向上

「音の分離力」がつくと、各楽器の音を独立させて聞くことができワンランク上の音楽鑑賞が可能になります。

また「音の追跡力」がつくと、メロディ・音の強弱・速さ・音色の移り変わりを聞きとれるようになります。

このように「聞きたい音に耳の焦点を合わせる」ことができると音楽を全体⇔個別で捉えられるようになり、たとえばヴァイオリンパートを瞬時に聞き分けて、すぐあとに一歩引いて曲全体を客観的に聞くなどの聞き方ができます。

 

創作意欲が湧く

音には創作意欲を高める力があります。

人はこれまでの自分の経験を「記憶」という形で無意識の領域に貯蔵しています。また私たちは聞きたい音にだけ焦点を当てて生活していますが、その背景には多くの音が満ちあふれています。

意識外にある音の刺激が記憶や新たな発想を引き出すためのトリガー(要因)となることがあるのです。

 

〇耳のトレーニング

それでは、耳を鍛える音の聞き方について解説していきたいと思います。

日常生活にあふれる音や手元にある好きな音楽・音源等を使って試してみてください。

音を分離する

同時に存在する2つ以上の音をひとつずつ分けて聞いてみましょう。

これができれば音からより多くの情報が得られ、周囲の危険を回避しやすくなったり、脳の活性化が促進されたりします。

また、それぞれの音が「何の音か」を意識的に聞いたり、音の数を数えたりすることは集中力と記憶力アップにつながります。

音色を聞き取る

音色とは音の性質のことで、楽器や人の声など音を味わう能力がアップし、脳に多くの刺激を与えることができます。また、聴覚を言語感覚に結びつけて感じ取る(明るい音、クリアな音、乾いた音など)ことで、脳の感覚情報の処理が高まり、脳全体が活性化します。

音の大きさを感じる

静寂に気づくと周囲の音が急に大きくなったように感じられるのは、「前意識」というところが活性化され聴覚野の動きが活発になるからです。

また、微細な音の変化に耳をすませると、鼓膜の周辺にある耳小骨やそのまわりの骨筋の動きが活発になり、音の聞こえがスムーズになります。

音の高さを感じる

高めの音を聞くことは脳の活性化はもとより、老化による聴力低下を抑える働きがあります。

また低めの音は人に落ち着きと安らぎを与え、呼吸や心拍を整えてくれます。

音の広がりを感じる

音源と聞く人との位置で、音の方向や広がりの感覚は変わり、逆に音の響きから、音源の場所や空間の広さを予測できます。

音の向きや動きのある音、遠くの音を感じ取ることができるようになれば、脳の聴覚野と視覚野を結びつけられるので、すぐれた身体感覚も身につけることができます。

     

音の時間を感じる

短い音を敏感に知覚することによって注意力と集中力を鍛えることもできます。また「音と音のあいだの長さ」や「音のない空白の時間」を感じることは、音楽鑑賞力を高めることや会話の聞き取り力向上になります。

 

☆「耳がいい」とは?

自分が聞きたい音をすぐに聞き取ることができる状態のことで、遠くの音や小さな音にすぐに気づき、そこから「意味」や「背景」をすばやくつかみ取る能力のことです。

何気なしに音が「聞こえる」ことと、音を積極的に「聞き取る」ことは別の能力だといえます。

(聞こえているのに聞き取れない状態をAPD=聴覚情報処理障害といいます)

☆目と耳の不思議な関係

たとえば木々が風で揺れる「葉擦れの音」を音だけ聞いてもらうとほとんどの人が「嫌な音」と判断します。ところが音に映像を加えると「いい音」と評価するのです。

これは目からの刺激が音の印象を引っ張る現象で、「視聴覚の相互作用」と呼ばれています。

私たちは音を聞くとき、身体のほかの感覚を含めて総合的に捉えているのです。

逆に音楽を聞く場合は、音楽そのものが独自の世界を強力に表現しているので、「音のみ」で独立した世界観に誘う力があるのです。

(参考文献:小松正史・白澤卓二著・監修『1分で「聞こえ」が変わる耳トレ!』)

 

日常生活の中で耳にする生活の音や自然の中で感じる心地よい音は、耳にやさしいだけでなくその風景を思い描かせてくれます。私たちは耳だけでなく五感を使って聞いているのだなと実感します。

目に比べてあまり注目されない耳ですが、聴力の持つ身体への影響力、社会生活での貢献度は大きいものです。

時々耳をいたわって、そして鍛えていただけたらと思います。

 

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