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コレステロールの正体と動脈硬化を防ぐ食生活①

健康診断の結果、「コレステロール値が高い」と言われて気になっている方も多いかと思います。一方でコレステロールの正体や数値を下げる食生活などについて、意外と知らないことも多いのではないでしょうか。

今回は2回にわけて「コレステロール」について見ていきましょう。

 

①コレステロールのもつ2つの顔

コレステロールは中性脂肪などと同じ「脂質」の仲間ですが、“悪いもの”というイメージが先行してしまいがちです。コレステロールの正体を見ていきましょう。

○良い面:体をつくる材料になる

・人の体に60兆個ある細胞の1つ1つを覆う細胞膜の材料です(不足すると血管が破れやすくなったりします)

・神経細胞や脳をつくる材料の約6割を占め、ホルモンや消化液の材料にもなります

×悪い面:増えすぎると血管の老化が進む

・動脈硬化を促進し、「動脈硬化性疾患(脳梗塞や心筋梗塞など)」の危険因子になります

つまり、コレステロールは体を維持するために必須ですが、コレステロール値を基準値内にすることが必要といえます。

 

②悪玉(LDL-コレステロール)と善玉(HDL-コレステロール)の違い

下図は体内をめぐるコレステロールの動きを表したものです。

コレステロールが蓄えられている肝臓から各細胞に新品のコレステロールが配送され、使い古されたコレステロールは回収されて再び肝臓に戻されます。

このコレステロールを配送する船がLDL、回収する船がHDLで、のっているコレステロール自体は同じ物質です。

LDLが悪玉といわれてしまうのは、「増えすぎると血管の壁を傷つけ、動脈硬化のきっかけをつくってしまうから」です。

HDLは動脈の壁に入り込んだコレステロールも引っ張り出して回収するので、HDL‐コレステロールが多ければ余分なコレステロールがしっかり回収されていることを示します。

LDLとHDLがバランスよく流通していることが大切なのです。

 

③動脈硬化の3つの段階

次にコレステロール対策を考えるうえでも重要な動脈硬化の進行過程を見てみます。

〈第1段階〉

・LDL‐コレステロールが増えすぎると血管の壁が傷つき、そこからLDL-コレステロールが入り込む

→引っ張られるようにして「単球」という白血球も血管壁の中に侵入する

→単球が「マクロファージ」という掃除屋に変身し、入り込んでくるLDL-コレステロールを食べる

→お腹いっぱいになったマクロファージが集合しコレステロールのかたまり「アテローム」ができ始める

 

〈第2段階〉

・アテローム中のコレステロールが酸化され「オキシステロール」という毒性の強い物質に変化する

→炎症が起こり、周辺の組織が腫れたりくずれたりする

→炎症が続くと、血管の中膜から血管平滑筋細胞が移動してくるため、血管壁が厚くなり、血管の通り道が狭くなる

 

 

 

 

〈第3段階〉

・炎症が慢性化するとアテロームを覆う被膜が薄くなり、マクロファージが出すたんぱく分解酵素により内膜に潰瘍ができる

→潰瘍に血小板が集まって「血栓」というかさぶた状のものをつくる

→血栓が急激に大きくなり、心臓や脳に栄養を運べなくなって心筋梗塞や脳梗塞を発症する

 

 

 

このように、動脈硬化は酸化と炎症による血管の老化であるということができます。

 

④コレステロールはこうして増える

体に必要なコレステロールの2割は食事から摂取され、8割は主に肝臓で合成され、どちらも肝臓に一時的に貯蔵されます。

増え方その1:食べすぎや運動不足が続くと、コレステロールの量を調整する(合成と摂取のバランスをとる)力が追いつかず、余分なコレステロールができてしまいます

増え方その2:内臓脂肪型肥満の人は、肥大した脂肪細胞から脂肪酸が放出され、これを原料としてコレステロールの合成が加速します

 

⑤コレステロールに注意の必要な年代

それではここで、コレステロールの影響を受けやすい年齢について少し触れたいと思います。

中年男性とコレステロールの関係

中年男性の約半数に脂質異常症があるといわれています。動脈硬化性疾患になりやすい状態に対して、仕事上のトラブルや長期間にわたるストレスなどの負荷が加わると、病気や過労死につながりやすいので注意しましょう。

更年期からの女性とコレステロールの関係

女性ホルモンにはLDL‐コレステロール値を下げHDL-コレステロール値を上げる作用があります。このため女性は更年期を迎えるころから脂質の値が大きく変化し、冠動脈疾患(狭心症と心筋梗塞)の危険性が高くなるので注意しましょう。

高齢者とコレステロールの関係

加齢そのものが冠動脈疾患の危険因子であり、65歳以上の人では総コレステロール値が高くなるほど発症率も高くなります。また脳梗塞は寝たきりの大きな原因になるので、予防はとても重要です。

 

⑥LDL-コレステロール値を下げるには

減量して内臓脂肪が減ると、まず中性脂肪値が下がり、続いてLDL-コレステロール値が下がります。

減量の2本柱は「食事療法(後述)」と「運動療法」です。

運動療法

食事療法だけで減量しようとすると、体脂肪だけでなく筋肉も減るため、運動療法で筋肉の維持・増強をする必要があります。また運動療法には善玉のHDL-コレステロール値を上げる効果もあります。

下図の3種類を組み合わせた運動療法を行うと、エネルギー燃焼率の高い質のいい筋肉がつきます。

有酸素運動:酸素を取り込みながら軽く汗ばむ程度で行う全身運動(ウォーキング・ジョギング・水泳・サイクリングなど)

ストレッチング:運動や日常動作により疲れた筋肉を伸ばし、たまっている疲労物質の排出を促す

筋肉トレーニング:筋力や基礎代謝量が向上し、余分な脂肪がつきにくくなる。一日おきに行うのが効果的(スロースクワット・片足立ちなど)

(参考文献:白井厚治他著『コレステロールを下げるおいしいレシピ』/ 寺本民生監修『コレステロール 減らそう悪玉 増やそう善玉』)

 

次回はコレステロールが気になる方のための食事療法について詳しく見ていきます。

 

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