夏の間に蓄積した「疲れ」が原因で9月半ばから10月にかけて体調を崩す人が増えます。
だるい、食欲がない、疲れが取れない、何もする気にならない・・・。
これらの症状を「秋バテ」と呼んでいます。
夏バテの症状が秋になっても続くパターンと、夏は元気だったのに秋になって体調を崩すパターンがあるそうです。
実りの秋を元気に楽しめるように、秋バテ対策を見ていきましょう。
○秋バテの原因
・夏の間に猛暑の屋外と冷房の効いた室内とを行き来するうちに、体温調節機能を担う自律神経の働きが乱れ、エネルギーを消耗していることが考えられます。
・この時期、周期的に通過する低気圧の影響も考えられます。
気圧が下がると副交感神経が優位になって体を休ませようとするので、
体力がなく自律神経が乱れていると副交感神経が優位のまま切り替えができず、
やる気が出ない状態になってしまいます。
・夏の冷房で冷え切った体は血行が鈍り、消化機能が低下しています。
すると、体の隅々に栄養が届きません。
○こんな方は秋バテに注意!
□夏はずっと冷房の効いた部屋で過ごした
□夏はシャワーだけで、湯船につからなかった
□冷たい飲み物、かき氷、アイスクリームをよく口にした
□ビールのおつまみは、唐揚げやフライドポテトが定番
□よく寝たつもりの翌日も疲れが残っている
□お腹の調子が悪く、便秘もしくは下痢気味
また、夏場に冷房を嫌う高齢者の方は、日々の生活の中で体力を消耗し知らずにバテてしまうことがあります。
冷房を使用している方でも冷房疲れしやすい傾向があります。
環境変化への対応が難しく、元の状態に回復するまでに時間のかかる高齢者の秋バテにも注意が必要です。
○秋バテ対策
・自律神経を整え休養をとり、エネルギーを回復させることが重要です。
自律神経の乱れを整えるために以下のことが効果的です。
○38~39度のぬるめのお風呂にゆったりつかる
○日の出とともに起きるくらい早起きをする(自律神経の機能がリセットされます)
○30分程度の散歩を毎日続ける
○よくかんで食べる(自律神経を活性化します)
・胃腸を整えて消化吸収能力を高め、きちんと栄養を摂ります。
旬のものを中心としたパワー食材(根菜・いも類・米・雑穀など)は体を温めてうるおわせ、冬に向けてエネルギーを蓄える働きをします。
(おすすめ食材)
根菜・・・特にれんこん・大根は体の保水力を高めてくれます。
いも類・・・特に里いも・長いもは、疲れた体にパワーを補う作用があります。
果物・・・柿・梨・ぶどう・りんごなど。体をうるおし、ビタミンも摂れます。
トマト・・・注目すべきは「疲労感を和らげる作用」と、細胞にダメージを与える活性酸素を消し去る「抗酸化力の高さ」。
脂溶性なのでオリーブオイルなどを少々加えると吸収がよく、加熱しても効果は変わらないので、この季節には温かいスープとして飲むのも良いそうです。
・体を温める飲み物をこまめに飲むようにします。
(しょうがやシナモン、ゆずなどを加えると秋バテ解消に良いです)
・暖色系のインテリアをとり入れてみましょう。
色が持つ心理作用を利用し、気分が沈まないようにします。
クッションやラグなどをオレンジや黄色、ボルドーなどの暖かみのある色にするのがおすすめです。
(参考文献:『オレンジページ 2012年10月17日号』、『日経ヘルス 2014年11月号』、『プレジデントファミリー 2016年秋号』)
季節の変わり目は体調管理が難しいものです。
厳しい夏をのりきってほっとしたところに「秋バテ」はやってきます。
真夏のままの生活様式を引きずって体を冷やしすぎることが一番の原因なので、
まずはクーラーの設定温度や食べ物、洋服のチョイスなど身近なところから、上手に秋へシフトチェンジを行っていただきたいと思います。
ワークステーション静岡 T