お月見のシーズンがやってきました。
秋の月が美しいのは、空気の状態や月の高さの条件が良いからだそうですが、
少し涼しくなって虫の声が響く秋の夜は月を見上げたくなる時間です。
今回は月にまつわる言葉・名言をご紹介します。
まずは月の呼び名からひとつご紹介しましょう。
『二日月(ふつかづき) 新月の翌日、眉より細い二日月が夕方のほんの短い時間だけ見られることと思います。今にも消えてしまいそうにたよりない二日月。
でも、やがて少しずつ満ちていくのだと思えば、心にも希望が満ちてきます。』
山下恵子(作詞家)
これから満ちていく月の第一歩、応援してあげたくなります。
『待宵(まつよい)
お月見とお花見は昔の人の最大の楽しみだったようです。みんな、指折り数えて、十五夜を待ったのでしょう。』
山下恵子(作詞家)
旧暦八月十四日の宵のことだそうで、こんな言葉ができるとは、よほどお月見が待ち遠しかったのでしょう。
お天気が良いことを願いながらお団子やすすきを用意して過ごしたのでしょう。
『太陽も、月も、自分を疑ったとしたらその瞬間に光を失うだろう』
ブレイク(詩人)
自信を持つというのは難しいことです。
だからこそ、それができる人は輝いて見えるのかもしれません。
太陽や月のように人と比べずに己を信じることができれば輝けるのでしょう。
『月の光で葡萄は熟さない』
(ポルトガル・ブラジルのことわざ)
ぶどうの実は太陽の光を浴びてこそ熟すのであって、夜の月光では熟さない。
方法・手段が間違っていることのたとえです。
日常に使うことわざとしてはおしゃれで、きれいな映像が浮かぶ言葉です。
全ての生き物がふさわしい場所、ふさわしい方法で成長していくのですね。
『掬水月在手 弄花香満衣(みずをきくすれば つきてにあり はなをろうすれば かえにみつ)』
(禅語)
両手で水をすくうと、そこに空の月が映っている、花を手にすれば、その香りが服に満ちる―。
月も香りも、手にとることができません。けれど、水に映った月影や服に移った香りで、それらを実感することはできます。
何かを手に入れたいのであれば自ら働きかけることが大事、という意味だそうです。
手に入れたいものが月や花の香りというところに禅語らしい美しさがあります。
『出る月を待つべし。散る花を追うことなかれ。』
中根東里(陽明学者)
過去の暗いできごとは忘れて、これから来る明るい未来に希望を持って前向きに生きることが大切だという意味の言葉です。
なかなか意識的に「忘れる」ことはむずかしいのかもしれませんが、これから昇る月のことを想像すれば、自然と明るい気もちになれるのかもしれません。
月のきれいな季節です。
お月見の日に限らず、いろいろな形の月を眺めて秋を楽しんでみてください。
ワークステーション静岡 T