「メディスン」という言葉は「医薬」という意味のほかに
「まじない・魔よけ」という意味があるそうです。
現代人は処方薬が入ったピルケースを持ち歩いたりしますが、
アメリカ・インディアンの持ち歩く「メディスン・バッグ」や「メディスン・バンドル」の中身は人それぞれで、ユニークなものが入っているようです。
↑メディスン・バッグとメディスン・バンドル(皮革でくるんだメディスンの束)
アメリカ・インディアンの「メディスン」とは、その人の心身の健全さを回復させ、パワーを与えてくれる独自の品々のことで、例えば
・川原できらりと光っていた石
・鮮烈な香りの薬草
・鷲の羽
・氏族のお守りのシンボルマーク
などです。
アメリカ・インディアンは「人は母なる大地の子供で、自然の調和と均衡の一部」と考えていて、調和と均衡を失った時(体に変化を感じたり、心が弱気になった時)に「メディスン」を取り出して祈ったり瞑想のともにしたりするそうです。
このようにして大切にしているものをよりどころにして、自己治癒力を高め心身の健康を保つ知恵は、現代の私たちの生活の中でも引き継がれているような気がします。
例えば
・ほっとひと息つかせてくれる香りの良いハーブティー
・元気一杯だった小さい頃の自分の写真
・気分を晴らしてくれるお気に入りの曲
・読み返すたびに心をあたためてくれる手紙
などです。
みなさんにも思い浮かぶものが何かあるのではないでしょうか。
(参考文献:エリコ・ロウ著『パウワウ アメリカ・インディアンの今日を無駄にしない教え』)
先日ノーベル医学・生理学賞を受賞された本庶佑教授のがん免疫療法の研究でも「自己治癒力を高める」ことがポイントとされていました。
みなさんも自分だけの「メディスン」を見つけて自己治癒力を高め、心身ともに健康で豊かな生活を送っていただければと思います。
ワークステーション静岡 T